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いつか降りるまでの足跡

ポツポツと気ままに小さな赤いおじさまを愛しているブログ。

「破門」感想と衣装について。

※多少のネタバレを含みます。ネタバレを回避している方はご注意ください。




先日「破門 ふたりのヤクビョーガミ」を観てきました。
感想と、衣装について残しておきたいな〜と思うので。

よろしくお願いします。






【感想】

とにかく、キャスティングが贅沢!
メインの2人の脇を固める人たちの使い方が思いっきり脇役っていう尺の長さとかさり気なさなのに忘れられない。
キムラ緑子さんだったり木下ほうかさんだったり、宇崎竜童さん、他にもいろいろな大物の方が出ていらっしゃって、画が豪華すぎて…

個人的には、横山くん演じる二宮と緑子さん演じるその母のシーンが好きです。
どうにか現状を打破したいと思いつつもまずはマカオに行かないといけないしお金無いしで頼らないといけない二宮に対しての反応が、「もう甘やかしすぎでは…?」と思うほど優しさと愛に溢れてて。
「ご飯食べてきたけどやっぱり食べるわ」っていってご飯食べてる二宮を見る顔も本当に穏やかで、あんなダメ息子なのにも関わらずとことん受け入れてくれる。母親っていう存在の強さと大きさ…

それから、桑原と二宮がすごくしっくりくる。

桑原の怖チャーミングな性格と、佐々木蔵之介さんのダンディだけど明るい雰囲気がピッタリ。
だってあんなもろアブない世界の人がノリノリでカラオケて!!!!笑
もうナルシストモード入っちゃってるくせになんか英語の発音あんまりだし!!!!!笑
でもそーゆーとこが可愛いんだよ〜!!!!
って思わず叫んでしまいたくなりました(笑)

二宮もやることなすことツイてない割に気持ちの芯がしっかりしてる部分があるところと、ちょっとぼけた性格なのに思いやりとか情熱がすごい横山くんとがしっかりリンクしていて。
ちなみにいとこは結婚できるよ、啓ちゃん!笑
かなり悠紀のこと意識してるのにツンケンしちゃうとこ可愛過ぎる(笑)
横山くんのアドリブ?だという起きてソッコー魚肉ソーセージとか煎餅食べるシーンは最高にピッタリでしたね!
玲美の下着で身体擦りまくる二宮とか、ほんともう二宮がどれだけ女日照りなのか分かるシーンでめっちゃ笑いました!!!
腹筋ちらっと見えてドキドキもしましたけど!笑


前評判が非常に良かったので求めるもののハードルが高くなっていた分、ストーリーに関して驚きとかはあまりなかったですかね。
それはわたしがいろいろ見すぎてしまったからですけど(笑)

いくつか気になった部分があったんですけど、そこは小林監督のお話でスッキリできました!

人間関係についての詳しい説明描写がないのと、専門用語をふんだんに取り入れながらもわからない人に向けてのフォローがない点。
これは普通、入れていかないと観客が置いていかれちゃう部分ですよね。
だけど「疫病神」シリーズの5作目という前提に重きを置いて、思い切って関係が出来上がっている状態で映画を展開させたと仰っていました。(公式サイトより。ニュアンス表記)

個人的には説明がある方が知らない人も更に見やすくなるだろうな〜という印象ですが…でもその思い切りの良さに完敗です!!!
シンプルに魅せたいところを組み込んでいくっていう方法でも面白くなるなあと思いました。

それから、専門用語をふんだんに取り入れながらも、大半を占めるであろう専門用語を知らない観客へのフォローがなかった点。
こちらもやはり監督の意向で、説明してもわからないことはわからないだろうから、桑原と二宮の目的がなんなのか、誰を追いかけているのか、ふたりの気持ちの流れなどがわかれば良い、という方針だったようです。(こちらも公式サイトより。ニュアンス表記)

そこまで考えた結果のやつなんだな、と思うと妙に納得。
やっぱり桑原と二宮に注目しっぱなしだったし、ふたりの気持ちを感じながら観てましたし。
小林監督にしてやられた感!!!!!

ただ、本当は運転シーンをちゃんと、というか危なくないところは合成じゃなくてロケしてほしかったなあ…
やっぱ合成とかスタントがまだまだわかりやすい部分ってあるので、そこでちょっと「あー…」ってなってしまって…すみません…

あと、どうしても冒頭とラストにある二宮の独白シーンは「どういう意図があるのかな?」という疑問が未だに解けないのでまた観なきゃな〜って感じです。
でも!フライヤーのポップなイメージで観に来たので、わりかし本気なバイオレンスものに仕上がっててた点はすごく良い意味で期待を裏切られました!
映画冒頭の破門のタイトルロゴの方が見慣れているし、しっくり来てしまうという…(笑)

で、バイオレンスだなあと思ったところはやっぱ箸が頬にイタタなとこ!笑
もうガチのやつ〜〜〜〜〜〜!!!!震
ってなる。あと桑原の治療シーン。
小清水への拷問も観てるこっちが「ごめんなさい…」ってなる。どれも蔵之介さんの目が殺気に満ちててそれにまたゾワゾワとドキドキ。
他の監督の名前を出してしまうのですが、園子温監督の「地獄でなぜ悪い」とか海外の医療ドラマ観られるひとは楽勝です。
なのでグロいの苦手な人は気をつけた方がいいかも…わたしも多少「うわっ」てなったし…

あとは、中村ゆりさん演じる内縁の妻・真由美はすごくイイ感じの雰囲気でした〜!
普通の女性だけど覚悟のある、それでいて桑原を見守ることができる素晴らしい器量の持ち主だということがあれだけの尺で感じられるってすごい!


とはいえ最後に言いたくなるのは、やっぱり桑原と二宮の関係性が本当にイイ距離感!ふたりはもう離れられない運命なんだろうなと思います。
この映画を説明するなら、
「割と激しい性格で生まれてきたドラ〇もんと、ひょんなことから共に行動することになってしまって不本意だけどコイツといるとなんかイイ感じになっちゃう時あるしまーいっか!って感じでズルズルつるんじゃうの〇太くんが繰り広げるVシネ入門編系映画」
って表現に落ち着きます。


なんだそれ。


でも邦画でこんだけニヤニヤして帰れた作品は久々でした!
ハマりそう。

オススメ度☆ 3/5




【衣装について】

この映画の素晴らしいところは主要キャストのパーソナリティを衣装から感じることができる点だと思います。


(多少記憶に間違いがあるかと思われますがご了承ください。見つけ次第訂正します。)


まずは舎弟ズ。
矢本悠馬さん演じるセツオはブルゾンが目をひくもろヤンキーな衣装。本人が「チンピラ上がり」といっていたのも納得できる風貌。
濱田崇裕くん演じる木下は二蝶会のジャケットをしっかり着こなして。セツオ曰く「エリート」。これもまた納得できる、どこかしらボンボンのような、二蝶会から大事にされてきてるような風貌。

ふたりの雰囲気もなかなか素敵でした!桑原を慕う心がダダ漏れ!!!男の絆って最高…


それから悠紀。
悠紀はどこにでもいる女性の格好。やりたいことがあって、チャキチャキしてて、結婚願望もあって。
でもお見合い行く時もいつもの恰好なの?準備とか着替えは後でするんだよね?ってなっちゃうくらい本当に平凡。
あの北川景子が普通の女性に見える!って驚きと興奮がありました(笑)

次は二宮。
二宮は、殆どのシーンがズルズルのくたびれた衣装。
ネルシャツもアイロンかかってないしパンツも同じのばっかって感じだし。てか洗濯してる?笑
悠紀に任せっきりなんだろうな〜!!!
滝沢組へ桑原と向かう時のスーツもなんだか桑原とは大違いで。スーツを着こなせない、やる気のない二宮の心情が伝わってきました。

そして桑原。
桑原の衣装で気になったのは色です。
主にストールとネクタイ。
小清水との初対面では紫のネクタイでした。
紫は対人関係において「自身の上品さを表現出来る」、「ときに威圧感や反社会的印象を与える」効果があると言われています。
さらに、紫を選ぶ際の心理として「芸術的なものに対する興味や関心の高まり」が挙げられています。
二宮についてきたのも、お金を払ってもらおうとしてるだけじゃなくて映画の出資に桑原も興味があったからかも…そしてナメられないように、上品さと反社会的印象を与える紫を差し色にした感じがしました。

初見との取り引きのシーンなどではよく赤いストールを身につけていました。
また、合わせているのは基本的に黒いスーツ。
赤には「怒り」や「攻撃的」といったネガティブイメージが、黒には「威圧」や「力の象徴」という心理的効果が挙げられています。
黒いスーツは正装という位置づけだと思うので気にすることでもないかなとは思ったのですが、色彩心理的な考え方をもとにすると、嶋田への思いや滝沢組への怒りに満ち溢れた桑原とピッタリの色使いだなと思います。

小清水を引っ張り出すシーンでは、赤いストールにプラスして青いネクタイをつけていた桑原。
青にはやはり「冷静」というイメージと効果があります。
さらに、「冷酷」や「失望」という心理的イメージも挙げられているようです。
めっちゃ怒っていながらも街中で争いはなるべく起こさないように、タクシーの運転手にも穏便に、という桑原の行動にマッチしていました。

最後に、破門されたあとの青いストールと白いスーツ。
青は先程言った通り、「冷静」「失望」。さらに「せつなさ」「憂鬱」「孤独」「忠実」「自らを律する」という色彩イメージと効果があるそうです。
白を選ぶことには「強い誠実さ」や「多少の自己犠牲は構わない」という心理があらわれていると言われています。
破門されて憂鬱になっていながらも、嶋田や二蝶会への忠誠の心はなくなっていない桑原の誠実さが分かる衣装になっていたと思います。



とくに桑原について長々と語ってしまいましたが、色彩心理をうまく使った衣装選びがされていて、思い出して分析するのがとても楽しかったです!

追い破門するときはまたいろいろ細かいところに目をやってみようかなと思ってます!
本当に自分で読み返すのもやめちゃうような自己満足長文…!
お目汚し、失礼致しました。



破門の更なるヒットを願って!
ではまた!!!




破門 ふたりのヤクビョーガミ 公式サイト
( http://hamon-movie.jp/sp/index.html )